内部統制監査と財務諸表監査の違い
私が最初うまく理解できなかった内部統制監査と財務諸表監査の違いについてまとめます。
■2つの監査が出来た経緯
昔は財務諸表監査のみで、財務諸表の開示された数字があっていれば良いとされていました。しかし、粉飾決算の頻発を受けてJ-SOXが成立し、会社が自社の内部統制が有効に機能しているかを評価し、それを監査人がチェックすることになっています。
出された数字だけでなく、不正を働けない環境であるかどうかも見なければいけないということです。
■財務諸表監査
監査人が会社の財務諸表を評価するための監査です。財務諸表の数字の妥当性評価を行ううえで特定の業務プロセスに関する内部統制を評価することが考えられますが、その判断は監査人が行います。
■内部統制監査
会社の内部統制が有効であるかを評価するための監査です。財務諸表への影響が大きい業務プロセスを(一定の基準に沿って)会社が判断し、監査人はその妥当性を評価します。
■一体監査
財務諸表監査と内部統制監査には細かな違いはあるものの、対象となる業務プロセスが重複している場合は両者を同時に評価します。これを一体監査と呼びます。
内部統制監査、財務諸表監査の詳細についてはまた別途まとめようと思います。